薬物動態

全身性ALアミロイドーシス患者におけるアンセラミマブの血中濃度推移、分布、代謝および排泄についてご紹介します。

血中濃度13)

反復投与(日本人及び外国人データ)

Mayo StageⅢa又はⅢbの全身性ALアミロイドーシス患者(日本人患者を含む)271例にアンセラミマブ1000mg/m² を週1回の頻度で計4回、その後はアンセラミマブ1000mg/m² を2週に1回の頻度で点滴静脈内投与した時の血清中濃度推移及び4週目、26週目、50週目及び102 週目での点滴静脈内投与開始前及び終了後の血清中アンセラミマブ濃度は以下のとおりであり、50 週目以降に定常状態に達した。

血中濃度

全身性ALアミロイドーシス患者(日本人患者を含む)にアンセラミマブ1000mg/m² を週1回の頻度で計4回、その後はアンセラミマブ1000mg/m² を2週に1回の頻度で点滴静脈内投与した時の血清中濃度推移(平均値)

全身性ALアミロイドーシス患者(日本人患者を含む)に本剤1000mg/m² を週1回の頻度で計4回、その後は本剤1000mg/m² を2週に1回の頻度で点滴静脈内投与した時の投与開始前及び投与終了後の血清中アンセラミマブ濃度

血中濃度

幾何平均値(μg/mL)(幾何変動係数[%])

分布

消失速度定数(外国人データ)14)

非線形消失パラメータである最大速度(Vmax)及びミカエリス・メンテン定数(Km)は、それぞれ21mg/日及び23.4mg/Lと推定されました。アンセラミマブの消失には線形及び非線形の消失経路が存在するため、第Ⅲ相試験のALアミロイドーシス患者でのアンセラミマブの半減期は濃度依存性を示し、25日から73日までの範囲と推定されました。

クリアランス(外国人データ)14)

一次消失及び標的介在性の消失過程としてミカエリス・メンテン型の消失を仮定した2コンパートメントモデルによる母集団PK解析の結果、典型的なクリアランス(CL)は0.207L/日(95%CI:0.196, 0.218)と推定され、その個体間変動係数は39.4%でした。

分布容積(外国人データ)14)

IgGの分布は、通常、細胞外液に限定される。アンセラミマブの中央コンパートメントの分布容積(Vc)及び末梢コンパートメントの分布容積(Vp)はそれぞれ6.98及び12Lであり、これはIgGの典型的な値でした。

その他の組織への移行性(カニクイザル)15)

カニクイザルを用いて、45日間の観察期間を含むアンセラミマブ(工程B)の単回投与試験(医薬品の安全性に関する非臨床試験の実施の基準[GLP]非適用)を実施し、アンセラミマブの毒性及びトキシコキネティクス(TK)を評価しました。アンセラミマブは25~250mg/kgの用量範囲で単回静脈内(IV)持続投与を行い、その後45日間の観察期間を設けました。また、本試験では、工程A及び工程Bで製造されたアンセラミマブの毒性及びTKを25mg/kgの用量で比較しました。
CLの平均値はアンセラミマブ(工程B)で0.222~0.317mL/h/kgの範囲で、アンセラミマブ(工程A)は0.336mL/h/kgでした。Vss平均値はアンセラミマブ(工程B)で58.0~75.7mL/kgの範囲で、アンセラミマブ(工程A)は74.0mL/kgでした。Vssの平均値は体重5kgのサルの体水分量(693mL/kg)を超えず、総血液量(73.4mL/kg)とほぼ同程度であったことから、アンセラミマブ(工程A及び工程B)はIV持続投与後に血液以外の組織へはほとんど分布しない可能性が示されました。

代謝

代謝部位及び代謝経路

アンセラミマブはモノクローナル抗体(mAb)であり、代謝経路は小さなペプチドや個々のアミノ酸への通常の異化的分解であると予想されることから、in vitro 又は in vivo代謝試験を実施する意義はないと考えられます。

排泄

排泄

mAbは分子サイズが大きいため腎で濾過されることなく、IgGの大部分がリソソーム分解による細胞内異化作用を介して消失する16)ことから、アンセラミマブの排泄及び消失は評価しませんでした。

13) 社内資料:臨床薬理の概要(CTD 2.7.2.2、承認時評価資料)
14) 社内資料:臨床薬理の概要(CTD 2.7.2.3、承認時評価資料)
15) 社内資料:薬物動態(CTD 2.6.4.3、承認時評価資料)
16) Ryman JT, Meibohm B. CPT Pharmacometrics Syst Pharmacol. 2017;6 (9):576-588. (PMID: 28653357)

本製品についてお気軽にご相談ください

製品に関するご質問や資料送付のご依頼、面談のご希望など、ご相談内容ごとに最適なお問い合わせ方法をご案内します。